ほうれい線の治療の種類と効果ランキング・失敗しないための心得

↑「ほうれい線」を簡単に改善する方法(YouTube動画でも解説しています)

ほうれい線に悩むと、治療してでも無くしたい!と思うものですね。とはいえ、ほうれい線の治療にはどんなものがあるのか?色んな情報があり、分かりにくいですね。

ほうれい線の治療には多くの種類があります。美容クリニックのHPには、独自のほうれい線治療メニューがたくさん並んでいます。しかし、一言で「ほうれい線」といっても、人によりほうれい線が出来た原因や、症状の強さが違い、自分にあったほうれい線の治療を一人で選ぶのはとても難しいです。

ほうれい線に悩んで治療したいと思ったら、まずはこの記事で、治療の種類、それぞれの治療のメリットデメリットを知ってください。クリニックのHPだけでは分からないことが沢山あります。

この記事では、私自身が長年のたるみ改善コンサルティングの現場で分かったことも含めて、ほうれい線の治療効果についてお伝えしています。

また、それぞれのほうれい線治療のメリット・デメリットを踏まえた上で、「勝手にほうれい線治療効果ランキング」をしてみました。ほうれい線の治療を受けたい!と思った方はぜひ参考にしてください。

1.ほうれい線治療は・効果・デメリットを総合判断して決める

ほうれい線に悩む女性の画像

「ほうれい線 治療」と検索ツールで検索すると、美容クリニックの治療メニューが沢山出てきます。それぞれの治療は、ほうれい線に対する効果も違えば、メリット、デメリット、効果の持続期間も違います。

クリニックのHPではどうしても「売り文句」が主になるため、実際に受けたら自分の期待とは全く違った、ということもあります。そこで、実際に治療した多くの人の経験談を総合判断して、ほうれい線治療をランキングしてみました。

まずは、単純にほうれい線への「効果だけを見た治療ランキング」、そして、それぞれの治療のデメリットを見て、その上での「総合ランキング」を決めました。ご自身の希望を照らし合わせて治療選びの参考にしてください。

2.ほうれい線の治療効果ランキング

ほうれい線治療ランキングの画像

まずは、単純に、その治療を受けた時、「ほうれい線がどれくらい改善して気にならなくなるのか」のみを判断して、ランキングをしました。こちらのランキングには、持続期間などを含めたデメリットは考慮していません。

この治療をして、「ほうれい線が消えた~あ~とりあえず楽になった!」と思えるであろうランキングです。それではいってみましょう!

2-1.第1位:ヒアルロン酸注入

ヒアルロン酸注入の画像

ほうれい線の改善効果だけでいうなら、第1位は「ヒアルロン酸注入」です。ヒアルロン酸とは、N-アセチルグルコサミンとグルクロン酸とによって構成された高分子の物質です。

ほうれい線や目の下の窪み、こめかみの凹みなどに注入して膨らませることで、溝や窪みを目立たなくする治療です。注入した直後に溝が埋まるため、ほうれい線そのものに悩んでいる人にはもっとも、効果を感じる治療といえます。

ほうれい線の最大の原因は顔のたるみですが、たるみ治療でもっとも効果が高いといわれる、切る治療「フェイスリフト」より、ほうれい線の改善効果がすぐれています。

これは意外に思われるかもしれませんが、ほうれい線のみを単独でみた場合、悩んでいた部分がほとんど腫れもなくダウンタイムがなく改善します。効果の実感が高い治療としては文句なしの第1位です。

2-2.第2位:ケーブルリフト

スレッドリフト用の糸

ほうれい線治療効果ランキング第2位は、「ケーブルリフト」です。ケーブルリフトとは、ほうれい線のシワの部分からゴアテックスというアンカーをつけた糸を、こめかみの毛髪内に引き抜いていくことにより頬上部(ミッドフェイス)を吊上げる治療で、スレッドリフト(糸を使ったリフト術)の一種です。

切るフェイスリフトでは中面顔にあるほうれい線まで効果が及びにくく、ほうれい線の上のたるみ肉を糸で引き上げるケーブルリフトの方が、ほうれい線単体で見た場合、溝の改善効果が高くなります。

2-3.第3位:フェイスリフト

フェイスリフトはたるみの原因となっている余った皮膚をメスで取り除き、皮膚を引っ張り上げる手術です。顔の側面に効果が高く、顔全体の若返り感がもっとも高いといえます。

ただし、フェイスリフトを第3位にしたのは、ほうれい線への効果があまりないためです。顔側面のたるみの引き上げはできますが、ほうれい線はあとでヒアルロン酸を注入をしなければ改善しない、というのはよく聞く話です。

実際に、ほうれい線に深刻に悩んでいる人が、医師に勧められて思いきってフェイスリフトをしたけど、もっとも悩んでいたほうれい線を含めた顔の中心部があまり若返っていない、とがっかりすることもあります。

とはいえ、フェイスリフトは顔の余った皮膚を取り除き引き上がるので、特に横顔がとても若返ります。全体的に見たら若返ったということで、ほうれい線の改善はイマイチですが、第3位としました。

2-4.第4位:照射系治療

照射系治療は、顔にレーザーや高周波(ラジオ派)を照射して、コラーゲンの生成を促し肌弾力をアップさせる施術です。ただし、照射系でほうれい線がスッキリ改善するか、というと難しいところです。

ほうれい線の原因は顔のたるみが大きな原因なので、表情筋の弱りや、加齢による脂肪の変性でたるみが引き起こされている場合、その中でも皮膚においてコラーゲンを少々増やしたところで、深く刻まれたほうれい線の改善には至らないことが多いです。

今は、皮下脂肪層や筋膜(スマス)まで及ぶ高周波、超音波治療もあるにはありますが、どちらにしても、ほうれい線には気休め程度の効果しかないと考えます。

2-5.第5位:鍼(ハリ)治療

美容鍼(美顔鍼)の画像

鍼治療は美容鍼、もしくは美顔鍼といい、顔に鍼を刺すことで、肌の若返りやリフトアップをはかる施術です。鍼を刺すと皮膚の真皮、表情筋、経穴(ツボ)が同時に刺激され、肌のハリやツヤがアップします。

ただ、深いほうれい線の悩みが改善できるかというと、そこまでの高い効果はないというのが正直なところです。ただし、治療直後は顔がリフトアップするので、数日間は、ほうれい線改善の実感があるかもしれません。

2-6.第6位:レチノイン酸の塗り薬

ほうれい線治療レチノイン酸の塗り薬の画像

レチノイン酸はビタミンAの誘導体で、米国ではシワ、ニキビの治療医薬品として、FDA(米食品医薬局)に認可されています。日本では化粧品に使用することを認可されておらず、皮膚科や美容クリニックなどで処方してもらう治療薬です。

表皮の細胞をどんどん分裂させ、皮膚の再生を促し、さらに真皮でもコラーゲンの分泌を高め小じわの改善をします。

ただし、細かいちりめんじわには有効ですが、頬が下がったことによるほうれい線にはほとんど効果がないと思ってよいと思います。

3.ほうれい線治療のデメリットも判断材料にする

さて、以上が、「ほうれい線の効果ランキング」なのですが、ここで一つしっかりと考えなければならないことがあります。それは、効果はあるけど、デメリットはどうなのか?ということ。

ほうれい線の治療を選ぶ際は、効果だけでなく、デメリットもしっかりとおさえて決めなければなりません。

3-1.ほうれい線の治療のデメリット

無表情な女性の画像

ほうれい線治療の効果の持続期間、ダウンタイムなどを含めたデメリットをお伝えします。

ヒアルロン酸注入

ほうれい線治療効果ランキング第1位のヒアルロン酸はあくまで、溝を埋めて目の前から無くすという意味では本当に良い治療です。

しかし、人は、顔全体の印象で「老けているかどうか」を見られるので、顔のたるみはそのままで、ほうれい線だけ消したところで、決して顔全体を考えた場合はそれほど若返り効果はないといえます。

ほうれい線どころか、シワが顔に全くないのに、老けてみえる人はいます。それを考えると、ほうれい線が無ければ若い顔、と単純にはいえません。

でも、例えば顔にはあまりたるみがないのに、ほうれい線だけが深い、という場合はヒアルロン酸でほうれい線の溝が埋まることで、バツグンの若返り効果があります。

まずは自分の顔をしっかりと観察すること、顔全体のたるみがひどいかどうか?そこからヒアルロン酸が自分に合っているかを考えると良いと思います。

ヒアルロン酸は約半年で体内に吸収されるので、繰り返しの治療が必要です。ヒアルロン酸はあくまで、ほうれい線の溝を埋めるだけです。ヒアルロン酸を注入したことで、場合によっては顔が大きく見える場合があります。

また深いほうれい線の場合は、ヒアルロン酸を3~4本入れないと溝が埋まらないことがあり、料金が高くつきます。またほうれい線にたくさん入れすぎると、重みで口の横にたるみが出る場合があります。

ケーブルリフト

ケーブルリフトは、メスを使わず頬の脂肪を糸で引き上げるのでダウンタイムが短く、ほうれい線の原因にもっとも対応した治療といえます。しかし、あくまで糸による引き上げなので、皮下でひっかかりが取れてしまったら、ただ糸が顔に残っただけになります。

ケーブルリフトは溶けない糸を通してこめかみで固定するので、まれに頭痛が起きる場合があります。引き上げ効果は長くて3か月、ほうれい線が改善した!と思えるのは、治療直後から1か月程度ということも多いです。

フェイスリフト

フェイスリフトは確かに顔の側面が引き上がります。パッと見の顔が若返って見えるのは、やはり切るフェイスリフトにかなうものはありません。ただし、ピンポイントのほうれい線の改善効果はイマイチな場合が多いようです。

全身麻酔での手術でかかる時間は切る範囲にもよりますが、だいたい3時間程度はかかります。もちろんメスを使った手術なので、術後はかなり腫れます。

引き上げ効果は約1年~3年。術式により大きく異なります。デザインも含め、医師の技量がもっとも問われる治療です。完全に腫れが引いて仕上がりを確認できるのは3か月たってからです。

ダウンタイムがとても長いこと、医師の技量にもっとも依存する治療であること、料金が高く体力を使うわりに悩みのほうれい線はあまり改善しなかった、ということがよくあります。

照射系治療

こちらもほうれい線が引き上げるほどの効果はなく、ハリがアップするだけです。またハリのアップも継続しなければ元に戻ります。

鍼治療

ほうれい線に対して効果は分かりづらいです。多少リフトアップされますが、継続的に繰り返す必要があります。

ただ、鍼治療にしても照射系にしても、月1でも継続していければ、皮膚の老化をある程度遅らせることができるので、スキンケア感覚で続けることで将来のほうれい線を防ぐ効果は見込めます。

ただし、現在の深いほうれい線をすっきり消せるほどの効果はない、というのが正直なところです。

レチノイン酸の塗り薬

塗り薬に至っては、ほぼほうれい線の改善効果はありません。改善できるのは表皮の浅いちりめんジワのみで、真皮まで刻まれた深いほうれい線の改善は難しいです。

治療の主な副作用に、皮膚炎、炎症後色素沈着などがあります。

4.ほうれい線の治療:総合ランキング

ほうれい線治療総合ランキングの画像

それぞれの施術の効果、デメリットをみてきました。それでは、ほうれい線の改善にもっとも満足いく治療はなんでしょうか?

見た目の効果、メリット、デメリットをみて、総合的に私が勝手にランキングを付けました。

4-1.ほうれい線治療総合1位はヒアルロン酸注入

ほうれい線治療の総合1位は、やはりヒアルロン酸注入!

ほうれい線のヒアルロン酸注入治療は、いくら溝を埋めるだけ、とはいえ、アレルギーの心配はなく、いずれは吸収されるとはいえ、半年は良い状態を維持できるのは、ほうれい線の治療としては素晴らしい点でしょう。

顔全体のたるみ改善効果はない、あくまでピンポイントの治療ですが、デメリットを鑑みても、それでもほうれい線でもっとも満足感を得られるであろう治療は「ヒアルロン酸注入」です。

2位は、フェイスリフト、3位はケーブルリフト。効果の持続時間を考慮して、効果だけのランキングから見ると2位と3位が逆転しました。照射系治療と鍼の治療、塗り薬は、深いほうれい線にはほとんど効果が認められないため、総合ランキングからはずしています。

5.治療の種類を決めたら、治療分野に得意な医師を選ぶ

どの治療にもいえますが、特にヒアルロン酸、ケーブルリフト、フェイスリフトは治療の上手い医師を探すことが、ほうれい線の治療に成功する大切なポイントです。

必ず、「日本美容外科学会」、英文名でJapan Society of Aesthetic Plastic Surgery(JSAPS)」の学会に所属している医師を選ぶことです。

JSAPSは、形成外科専門医の資格を持つ医師で構成された団体です。形成外科専門医になるには、多くの研鑽が必要で、すべての美容クリニックの医師が形成外科専門医の資格を持っているかというとそうではありません。

フェイスリフトやケーブルリフトはもちろん、比較的簡単なヒアルロン酸注入ではあっても大切な顔を任せるのですから、必ず「JSAPS」に所属している医師を選びましょう。

日本形成外科専門医は、日本形成外科学会のホームページから探せます。
日本形成外科学会専門医一覧

6.治療以外のほうれい線の確実な改善法

以上はほうれい線の治療について述べてきましたが、ほうれい線の治療をする前に、やっておいた方が良いことがあります。それは表情筋を鍛えることと、肌の保湿力をアップさせることです。

6-1.表情筋トレーニングで頬を引き上げる

表情筋のイラスト

顔、特に頬のたるみが原因でほうれい線は深くなります。頬のたるみが改善されれば、すなわち頬が上がればほうれい線部分の負担が解消され、ほうれい線の溝は浅く、目立たなくなります。

表情筋を鍛えると頬をしっかりと上げることができます。

頬を上げるほうれい線の改善トレーニングはこちらの記事「 ほうれい線を消す表情筋エクササイズの効果的な方法 」に詳しく書いています。

6-2.自ら潤う肌をつくる

女性のイメージ画像

スキンケアの面からほうれい線について考えた場合、やはり、肌を極力乾燥させないようにお手入れする、につきます。紫外線を防止することも、ほうれい線を作らない肌作りにとって大切です。

保湿は、疑似の潤い「合成ポリマー」をいくら与えても、本当の肌潤いにはなりません。ほうれい線をつくらないお手入れ法はただ一つ、肌が自分で潤いを保てるようにすることです。

ほうれい線が出来にくい肌づくりについてはこちらの記事を参考にしてください。

7.まとめ

ほうれい線の治療について詳しくお伝えしてまいりました。ほうれい線を治療するからには、ほうれい線の溝が無くなった、という実感が必要です。ほうれい線に悩む多くの方は、はっきりと見える線や溝が嫌で仕方ないのです。

まずは、その辛い気持ちを解消するために、部分的な改善のみのヒアルロン酸注入で気持ちを楽にした方が良いです。

ヒアルロン酸注入の詳細な情報を知りたい方は「 ほうれい線へヒアルロン酸注射の効果と失敗しないための対策 」をご覧ください。

この記事がほうれい線に悩む方の参考になれば幸いです。

 

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●筆者(加藤ひとみ)の実体験ブログ 整形なしで若返るブログ

ABOUTこの記事をかいた人

1962年10月5日生まれ たるみ改善コンサルタント
一般社団法人日本セルフリフティング協会 代表理事
ニックネームは「おきゃんママ」。 自身が老け顔に悩んだ経験をもとに考案した「たるみ改善!顔ダンス」は、「コワいほど顔が上がる!」と評判を呼ぶ。
著書に『たるみが消える!顔ダンス』、『【DVD付】顔ダンスで即たるみが上がる! 若返る!』(世界文化社)がある。メディア出演多数。