眼窩脂肪の脱脂|施術の種類とメリット・デメリット|目袋を解消する

↑「目の下のたるみ」を簡単に改善する方法(YouTube動画でも解説しています)

目の下のたるみの原因である眼窩脂肪。目の周りをマッサージしてもなかなか改善しないと悩んでいる方は少なくないのではないでしょうか?とはいえ、放っておくとどんどんと悪化してきますので、どうにか対策を講じたいものですよね。

悩みの種である眼窩脂肪を手っ取り早く改善する方法が美容クリニックでの脱脂です。美容クリニックでの脱脂の方法にはどんなものがあるのでしょうか?また眼窩脂肪を脱脂することでどのような変化がみられるようになるのでしょうか?

ここでは美容クリニックでの眼窩脂肪の脱脂を考えている方のために、これらの疑問にお答えしていきたいと思います。

↑私が実践している美肌を維持する方法(YouTube動画で解説しています)

1.眼窩脂肪を脱脂すれば目の下のたるみが改善できる

目の下のたるみに悩む女性の画像

目の下のたるみがあるかないかは顔の印象を大きく変えます。目尻の両端に人差し指を当てて、斜め上に少し引き上げるだけで目元がスッキリとして若い印象になりますよね。

しかし指を離すと、どうでしょう。老けて見えてしまいます。

たるみがあるかないかでこのような変化が見られるのですから、たるみの原因である眼窩脂肪を脱脂すれば、目の下のたるみが改善され、若く見えるようになるのです。

1-1.目の下のたるみはアラフォーから悩み始める人が多い

眼窩脂肪を脱脂したい女性の画像

目の下のたるみは、個人差はあるものの30代後半~40代前半に突入して見られるようになったという人が多いようです。この年齢になると、お肌のいろんなところにエイジングサインが出てきますから、「年だから仕方ない」と諦めてしまう人も少なくありません。

しかし諦めてしまってはひどくなる一方ですから、たるみに気付いたら早めに対策を講じるようにしてくださいね。

なお、目の下のたるみを解消するためにやるべき3つのセルフケアとしてまとめた『  目の下のたるみを自分で改善する3つの簡単セルフケア 』も参考にしてください。

2.目の下のたるみの原因は眼窩脂肪

目の下のたるみの原因は眼窩脂肪です。眼窩脂肪は誰にでもあるもので、眼球を守るためにも必要なものですが、この眼窩脂肪が本来あるべき場所から出てきてしまうと、目の下にたるみをつくってしまいます。

2-1.眼窩脂肪が目の下にたるみをつくるメカニズム

眼窩脂肪の画像

眼窩脂肪が本来あるべき場所というのは、眼球の下です。眼球よりも奥という方が分かりやすいでしょうか。

眼球は眼窩と呼ばれる穴の部分に収まっていますが、この眼窩と眼球の間に入ってクッションのような役割を担っているのが眼窩脂肪です。つまり、眼窩脂肪は本来なら眼球よりも奥にないといけないわけです。

しかしこの眼窩脂肪が前の方に飛び出してきてしまうと、目の下にたるみをつくってしまいます。

眼窩脂肪が前に飛び出してくる理由としては、加齢などによって眼球を支えている靱帯が緩んでしまうことが挙げられます。眼球を支えている靱帯が緩むと、眼球が下の方に下がってしまいますから、眼球の重みによって眼窩脂肪が前に飛び出してくるようになるのです。

眼窩脂肪が飛び出るメカニズムの画像

上の画像は眼窩脂肪が前に飛び出るメカニズムを説明したものです。眼球が下に下がると、②の眼球を保護している眼窩脂肪が眼球の重さで前の方に押し出されています。前に飛び出た脂肪が皮膚を通してふくらみとなり、それが目の下のたるみ状のふくらみとなるわけです。

3.眼窩脂肪を脱脂する方法

目の下のたるみの原因となる眼窩脂肪ですが、飛び出した眼窩脂肪は脱脂することで元のようなたるみのない目元にすることが可能です。

眼窩脂肪を脱脂する方法としては、美容整形を考える方が多いと思います。美容整形による眼窩脂肪の脱脂は即効性がありますし、確実な効果も実感しやすいというメリットがあります。

3-1.どのような方法がある?美容整形による眼窩脂肪の脱脂

美容クリニックのイメージ画像

美容整形での眼窩脂肪の脱脂方法というと、メスを入れて脂肪を取り除くという方法をイメージする人が多いと思います。確かに、その方法も用いられていますが、選択肢は複数あるので、その中から自分にとって良いと思えるものを医師に相談しながら決めていくのがおすすめです。

いろんな方法がありますが、大きくは次の3つに分けられます。

・下まぶた脱脂術

・脱脂術+脂肪注入

・PRP療法

それぞれどのような治療法なのか、またどんなメリット・デメリットがあるのかといった点について1つずつ解説していきます。

4.「下まぶた脱脂術」による眼窩脂肪の脱脂

眼窩脂肪の脱脂の方法の中では一番よく知られている治療法といえます。大きくは「切開法」と「経結膜法」とに分けられます。

切開法は、傷跡が目立たないように下まぶたの際にメスを入れて、そこからたるみをつくっている眼窩脂肪を取り除く方法です。目立つ傷跡を残さずに、確実に眼窩脂肪を取り除けるので希望する人が多い治療法となります。

余った皮膚と脂肪を取り除く説明画像
切開法は下まぶたのまつげの生え際にメスを入れて、飛び出した眼窩脂肪を取り除きます。場合によっては、余った皮膚や筋膜も取り除きます。

一方、経結膜法は、下まぶたの裏側からアプローチする方法です。下まぶたの裏側にレーザーで小さな穴をいくつか開けて、そこから眼窩脂肪を取り除いたり、レーザーメスで切開して、眼窩脂肪を除去したりします。顔に目に見える傷が全く残らないというのがこの治療法の魅力です。

結膜から脂肪を取る説明画像

上の画像のように「あかんべ」をした時に見える結膜を数ミリ切開して、眼窩脂肪を取り除きます。

4-1.下まぶた脱脂術のメリット

下まぶた脱脂術には次のようなメリットがあります。

下まぶた脱脂術のメリット

・目の下のたるみの原因である眼窩脂肪を確実に除去できる

・入院せずに施術を受けることができる

・経結膜法だと大きな腫れは3日程度で済む

・人によってはたるみがキレイに改善される

下まぶた脱脂術の最大のメリットは、悩みの種である眼窩脂肪を確実に除去できることです。また切開法を行っても入院する必要はありません。ダウンタイムも経結膜法だと3日程度と短期間で済み、眼窩脂肪が除去された後は人によってはたるみのない、きれいな目元になります。

4-2.下まぶた脱脂術のデメリット

下まぶた脱脂術には次のようなデメリットもあります。

下まぶた脱脂術のデメリット

・メスを使った切開法だと、1週間くらい腫れが続く場合がある

・脂肪を取った後がくぼんでしまうことがある

・眼窩脂肪を脱脂することで余った皮膚がシワとなって残ることがある

下まぶた脱脂術のデメリットは、メスを使った場合は1週間程度腫れが続き、自然な状態になるまでは1ヶ月くらいかかってしまうケースがあるということです。また眼窩脂肪を取ってたるみが改善されても、脂肪が無くなってしまった部分が凹んでしまうこともあります。

さらに眼窩脂肪があった部分は皮膚が伸びてしまっていて、その部分の余分な皮膚がシワとして残ることもあります。あまった皮膚を同時に取り除ける切開法の方が、簡単な経結膜法より仕上がりが綺麗になることが多いです。

5.「脱脂術+脂肪注入」による眼窩脂肪の脱脂

脱脂術によって眼窩脂肪を取り除いた後に、頬に脂肪を注入してふっくらとした目元にする治療法です。脱脂術で生じやすい目の下の凹みを予防できるのがこの治療法になります。

注入する脂肪は腹部や太ももなどから採取し(クリニックによっては除去した眼窩脂肪を用いることもある)、それから不純物などを取り除いて生着しやすいように処理した上で頬と目の下の段差ができやすい部分に注入します。

5-1.脱脂術+脂肪注入のメリット

脱脂術に脂肪注入を組み合わせることのメリットは次のとおりです。

脱脂術+脂肪注入のメリット

・眼窩脂肪を除去した後にくぼみができない

・目元がふっくらとするので目元が若返る

・脱脂術だけよりも、より仕上がりがきれいなことが多い

 脱脂術だけだと眼窩脂肪の量が多い人の場合、どうしても術後にくぼみができやすくなってしまいます。そうすると、たるみはなくなっても疲れたような顔立ちになってしまいますが、その部分に脂肪を程よく注入することでハリのあるキレイな目元に仕上げることができます。

また脱脂術の後は、目の下と頬との間に段差ができてしまうこともありますが、脂肪を注入することで段差ができるのを予防できるというメリットもあります。

5-2.脱脂術+脂肪注入のデメリット

良いことばかりのような脱脂術+脂肪注入ですが、デメリットもあります。脱脂術に脂肪注入することのデメリットをご紹介していきます。

脱脂術+脂肪注入のデメリット

・脱脂術だけの時よりも腫れが出やすい

・仕上がりは医師の技術に左右される

・注入した脂肪がうまく生着しない場合もある

・脂肪を注入した部分にしこりができることがある

 個人差はあるものの、眼窩脂肪を取り除くだけの時よりも腫れが生じやすかったり、大きな腫れができやすかったりするというデメリットがあります。また仕上がりの美しさは医師の技術に左右しますので、脂肪注入したにもかかわらず目の下と頬の部分に段差が生じてしまうこともあります。

さらに注入した脂肪がうまく生着せず、効果がほとんど見られないことも起こり得ます。まれに成果がでないだけでなく、大きなこぶのようなしこりができてしまうことがあります。

このように、眼窩脂肪を外科手術で取り除くことはうまくいけば根治治療となり、とても満足度も高いのですが、やはりメスを使う以上必ずリスクは伴います。眼窩脂肪を取る目の下のたるみ取りについては心配なことが多いですね。

手術の詳細や失敗の可能性について『 目の下のたるみ取り手術は失敗しない?手術の種類と費用とリスク 』に書いていますので、手術を検討している方は参考にしてください。

6.PRP療法」による眼窩脂肪の脱脂

PRP療法のイメージ図

PRP療法は、アンチエイジングの新しい治療方法として今注目されている治療法のひとつです。これは眼窩脂肪を脱脂するというわけではなく、目元にハリを与えることで眼窩脂肪の突出によるたるみを解消する治療方法になります。

PRP療法は日本語で「自己多血小板血漿療法」といいます。血小板には傷を治す働きがありますが、その血小板の働きを利用した治療法です。

施術には自分の血液を用い、採血した後の血液から血小板だけを採取して、それを下まぶたのたるみ部分など気になる部分に注入します。そうすることで、コラーゲンの生成や皮膚の成長を促してたるみを改善することができます。

6-1.PRP療法のメリット

PRP療法のメリットには次のようなものがあります。

PRP療法のメリット

・仕上がりが自然

・脱脂術と違って肌自体にハリなどを与えることができる

・自己血を用いるのでアレルギー反応などがない

・メスを入れないので身体への負担が少ない

PRP療法は、コラーゲンの生成などを促すので皮膚自体にハリが出てきます。そのため仕上がりがキレイで、若々しい目元になります。またアレルギー反応の心配もありませんし、メスを入れることがないので身体への負担も軽いというメリットもあります。

6-2.PRP療法のデメリット

PRP療法のデメリットは次のとおりです。

PRP療法のデメリット

・効果が3年程度と効果持続期間に限りがある

・即効性がない

・医師の技術に左右される

・内出血することがある

デメリットとしては、効果持続期間に限りがあること、また注入してすぐに効果が見られるということではないので、即効性がないということがあります。また他の治療法と同様に、医師の技術に結果が左右され、効果がほとんど見られないということもあります。

7.眼窩脂肪はどの方法で脱脂するのが一番なのか?

眼窩脂肪の脱脂は結局どの方法がもっとも良いのでしょうか?皆さんが一番悩むのはそこではないでしょうか。

私はたるみ改善コンサルタントとして、多くの目の下のたるみに悩む方に会ってきました。その中には、すでに脱脂をしてしまい新たな悩みを抱えることになった方も多くおられました。そこで分かったことがあります。

7-1.「脱脂術+脂肪注入」はおすすめしない

上記の方法でもっともおすすめしないものを申し上げると、「脱脂術+脂肪注入」です。脂肪注入法は顔だけでなく、バストなど、顔や体のふっくらさせたい部分によく行われている施術ですが、まず脂肪注入をして綺麗に生着した例をあまり知りません。(私がうまくいった例をたまたま見ていないだけかもしれませんが)

すぐに吸収されたり、逆に膨らみすぎて段差ができたり、ボコボコとしこりが多数できてしまったり・・それだけでなく、脂肪を採取した太ももやお尻が不自然に凹んでしまったり、あまり良いことはありません。このため、「脱脂術+脂肪注入」はおすすめできません。

7-2.ハムラ法がもっとも綺麗に仕上がる

脱脂術は脂肪を取るだけでは、先ほども申したように皮膚が余ってシワができる場合があります。できれば脱脂術の中の「ハムラ法」という術式をおすすめします。

ハムラ法は目の下をメスで切って脂肪を取るのは同じですが、脂肪を完全には取らず、少し残して下の窪んだところに移動し、全体を綺麗にならす手術法となります。そのため、その他の切開法に比べて仕上がりが綺麗なのが特長です。

ハムラ法の説明画像

ハムラ法については詳しくは『 目の下のたるみを整形で取る|気になる効果と料金・ダウンタイム 』をご覧ください。

PRP療法は、眼窩脂肪は取り除かず、単に皮膚のコラーゲンを増やし皮膚の弾力を増すだけの施術になります。そのため、悪化した目の下のたるみにはほとんど効果がないと思って良いと思います。

結局のところ、眼窩脂肪の脱脂法は、下記のように程度で分けるとしますと、

悪化した目の下のたるみにおすすめの脱脂法は、

切開法(ハムラ法)

です。

悪化した目の下のたるみというのは、この記事のアイキャッチにも使っている画像の

重度の目の下のたるみ

この程度のふくらみだと考えてください。

7-3.軽い目の下のたるみはPRP療法がおすすめ

一方、軽い目の下のたるみの場合はいきなり切るのではなく、まずはリスクのほとんどない

PRP療法

がおすすめです。

PRP療法で効果が見込めるのは、

目の下のふくらみの画像

このくらいの目の下のふくらみですね。

この程度ならPRP療法の効果を見て、次の段階に進んでも遅くはないと思います。慌ててリスクのある手段を選ぶことは避けましょう。

8.まとめ

以上、美容整形による眼窩脂肪の脱脂についてご紹介しました。ここでは3つの眼窩脂肪の脱脂方法をご紹介しましたが、どの方法にもメリットとデメリットがありますので、それぞれのメリットとデメリットを比較して、自分にピッタリの方法を選んでくださいね。

どの治療法を選択するにしても、医師の技術が仕上がりの満足度につながりますので医師選びには時間をかけるようにおすすめします。未熟な医師にかかってしまわないよう、良い医師選びの方法をこちらで解説していますので、ぜひ併せて参考になさってください。

↑私が実践している美肌を維持する方法(YouTube動画で解説しています)

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter で若見えラボをフォローしよう!

おきゃんママ流たるみ改善3大セオリー ステップ1 【顔の重心を上に上げる!】 「たるみ改善プログラム」
ステップ2 【 その引き上げを維持する 】 コラーゲンで真皮の弾力アップ!
ステップ3 【 斜め毛穴の下垂を防ぐ 】 無添加化粧品でケミカル断ち!
実践された方からの(比較画像満載) 嬉しいお便り
●筆者(加藤ひとみ)の実体験ブログ 整形なしで若返るブログ

ABOUTこの記事をかいた人

1962年10月5日生まれ たるみ改善コンサルタント
一般社団法人日本セルフリフティング協会 代表理事
ニックネームは「おきゃんママ」。 自身が老け顔に悩んだ経験をもとに考案した「たるみ改善!顔ダンス」は、「コワいほど顔が上がる!」と評判を呼ぶ。
著書に『たるみが消える!顔ダンス』、『【DVD付】顔ダンスで即たるみが上がる! 若返る!』(世界文化社)がある。メディア出演多数。